空白期間を、正直に言うべきか。それとも触れずに済ませるべきか。
面接の前日にこれを検索している人は、たぶん「隠していい理由」を探しています。私もそうでした。できることなら言いたくない。 その気持ちは分かります。
この記事では、精神論ではなく 判断の基準 を書きます。どこまでが許されて、どこからが危ないのか。そして、正直に言うと実際に何が起きるのか。
まず、「隠す」と「嘘をつく」は別物です
ここを混同している人がとても多いので、最初に分けます。
| 内容 | 扱い | |
|---|---|---|
| 言わない | 聞かれていないことを自分から話さない | 問題なし |
| 詳しく語らない | 事実は認めるが、詳細は伏せる | 問題なし |
| 嘘をつく | 働いていない期間を「働いていた」と偽る | 経歴詐称になりうる |
履歴書の職歴欄に、存在しない勤務先や在籍期間を書くのは別次元の話です。 これは経歴詐称にあたる可能性があり、入社後に発覚すれば懲戒や内定取り消しの理由になります。給与計算や社会保険の手続きで職歴は確認されるので、そもそも隠し通せません。
一方、「空白期間に何をしていたか」を細かく語らないのは、嘘ではありません。
たとえば体調の問題であれば、病名や治療の詳細を話す義務はありません。「体調を崩していたが、現在は就業に問題ない」で足ります。家庭の事情も同じです。事実を認めたうえで、範囲を選ぶのは正当です。
やってはいけないのは「無かったことにする」ことだけ。 中身をどこまで話すかは、あなたが決めていいことです。
(判断に迷う事情がある場合は、ハローワークの相談窓口や、就職支援の担当者に一度確認してみてください。ここに書けるのは一般的な線引きまでです)
そもそも、隠し通せません
現実的な話をします。
履歴書の職歴欄が空いていれば、面接官は必ず気づきます。 毎日何十枚も履歴書を見ている人たちです。空白があること自体は、隠す前から相手に伝わっています。
つまり選択肢は、
- 自分から説明するか
- 聞かれるまで黙っていて、聞かれてから慌てるか
この2つしかありません。「気づかれない」という選択肢は最初からないんです。
そして後者を選ぶと、答えが用意されていないので、その場でぼかすことになります。ぼかされた瞬間、面接官の想像は最悪の方向に振れます。 何かまずいことがあるのだろう、と。
実際には大した理由がなくても、濁したというその事実だけで、相手は勝手に重い話を想像します。隠すことのコストは、内容そのものより高くつきます。
正直に言うと、落ちる会社が出てきます
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。
私は面接で、自分から言いました。
「社会人歴は0年です」
「叔父のもとで2年半、人生修行をしていました。給料は出ていません」
飾っていません。結果どうなったか。
2社受けて、1社では全く話が噛み合わず、1社では通りました。
噛み合わなかったほうは、転職フェアで部長がスカウトしてくれた会社でした。それでも1次面接では駄目だった。正直に話したことで、はっきり分かれたわけです。
当時は落ち込みましたが、いま振り返るとこう思います。
正直に話すことは、受かるための技術ではありません。合わない会社を落とすための技術です。
隠して入社すれば、隠したまま働くことになります。空白期間の話題が出るたびに身構える職場で、何年も過ごすことになる。
開示したから、開示しても面白がってくれる会社に入れました。落ちた1社は、失敗ではなく選別です。
「正直」と「自虐」は違います
ただし、正直に言えば何でもいいわけではありません。やりがちな失敗が1つあります。
「お恥ずかしい話なんですが、2年間ずっと何もしていなくて……本当に情けない限りで……」
これは正直ではなく、自虐です。
面接官は困ります。慰めるわけにもいかず、かといって評価もできない。自分を下げる言葉は、相手に判断材料を渡しません。
正直というのは、事実を、そのままの温度で言うことです。
「卒業後、次に何をするか決めきれないまま1年が過ぎました。ここは自分の甘さだったと思っています。ただその間に、◯◯という基準ができました。生活費はアルバイトで賄っていました」
甘さは認める。でも卑下はしない。そこから何が残ったかまで言い切る。 これが正直な話し方です。
判断の基準
迷ったときは、この順で考えてください。
① 職歴を偽っていないか
偽っているなら、そこは直してください。ここだけは譲れない線です。
② 事実そのものは認めているか
「その期間は働いていませんでした」と認めているなら、正直です。
③ 詳細をどこまで話すかは、自分で決めていい
病名、家庭の事情、人間関係の詳細。話したくないことは話さなくて構いません。
④ 「いまは働ける」が伝わっているか
面接官の最大の関心はここです。過去の説明より、現在の状態のほうが重要です。
この4つを満たしていれば、正直に話したことになります。
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